募集要項
募集要項

2024 日本倫理・哲学グランプリ 課題

次の4つの課題文のうちから1つを選択し、後の「哲学エッセイを書くにあたって」を参考にしつつ、エッセイを書きなさい。

課題文

1

知識を学ばず獲得していない者は、正しいことで成功することもできず、また、成功しているかどうか判断することもできない。
プルタルコス『モラリア』

2

未来というものがどんな現実の新しさをふくんでいようと、もともとそれぞれの瞬間の独自性と個別性が未来を新しくするのだから、未来を概念的に処理すれば、その新しさをまったくとりにがしてしまう。
ウィリアム・ジェイムズ『哲学の根本問題』

3

よい歌をよもうと思えば、言葉をえらぶ以外に何ができるだろうか。歌のよしあしが決まるのは、だいたい言葉であって、情ではない。なぜなら、情が浅くてもよい歌は多いが、言葉が悪くて、しかもよい歌というのは、かつてあったためしがないからである。
本居宣長『排蘆小船』

4

「環境破壊や戦争、格差の拡大など、地球の未来に希望はもてない。だから子どもは作るべきではない」という考え方についてどのように考えるか。

哲学エッセイを書くにあたって

哲学エッセイは、学校でよく課題に出るいわゆる「生活作文」(生活の中で体験したことについて自分が感じたこと、考えたことを書くもの)ではありません。そうではなく、ある問題やテーマに関して、自分なりに問いを立て、様々な角度から考察し、筋道立てて書くものです。評価のさいには以下のような点が重視されます。

  • 選んだ課題文に含まれるテーマや問題とどれくらい向き合っているか。
  • そのテーマや問題についてどれくらい深く考え、理解しているか。
  • 自ら問いを設定し、それに答えるべく論じ、結論を出しているか。
  • 主張や意見を述べるさい、なぜそう言えるのか、明確な理由を挙げているか。
  • 具体的で分かりやすく、説得力のある首尾一貫した論述になっているか。
  • 反対の立場も検討しつつ、自分の立場をはっきりさせて論じているか。
  • 自分なりの論点や考えを含んだエッセイになっているか。

こんなことを言われても、実際にはどうすればいいのか分からないかもしれませんし、これらのポイントをすべて満たすなんて無理でしょう。でも、書きながら迷い、悩んでください。それでもチャレンジするのが大事です。

応募規定

応募規定詳細

  • 対象:中学生・高校生
  • 文字数:4000字程度:A4用紙縦
  • 論文は1人1編とし、作品は未発表のものに限ります。
  • 論文は、原則としてお返しできません。


発表

2024年9月末に応募を締め切り、11月に結果を発表(予定)。選考結果は参加者宛に通知する他、本ホームページ上でも公表します。

選考委員

国際哲学オリンピック日本組織委員に加え、東京大学ほか倫理・哲学専攻教員で編成

金賞(1名)
賞状、副賞 (図書カード1万円)

銀賞(3名)
賞状、副賞 (図書カード5千円)

銅賞(5名)
賞状、副賞 (図書カード3千円)

奨励賞 (※全応募数の5%を目安)
賞状、副賞 (図書カード2千円)
日本倫理・哲学グランプリの入賞者は来年2025年5月に開催予定の国際哲学オリンピックの選考会(2025年2月実施)に参加することができます。選考会でグランプリ、準グランプリを受賞した上位2名が国際大会に出場できます。
Page Top